高級老人ホームで優雅に寂しく暮らす伯母

ネロリ

Uターン主婦のネロリです。
ご訪問いただき、ありがとうございます。

分筆登記

今日は、伯母(わたしの父の兄の奥さん)が入居している老人ホームに行ってまいりました。

要件は、昨年亡くなった伯父から母が遺贈を受けた、
実家の土地の分筆登記に関する打ち合わせです。

司法書士事務所から紹介された、測量登記事務所の土地家屋調査士のかたが見えて、
分筆登記までの流れを教えていただきました。

まずは、土地の境界線を正式に確定するために、土地を接するお隣にご挨拶をし、
測量の際の立ち会いをお願いしに行きます。

その後、登記事務所の方で、区への申請をし、今度は区の職員の立ち会いのもと、
道路との境界を確定。そして両隣の方の立ち会いで、土地の境界線を確定します。

分筆登記完了までは、数ヶ月かかるようです。
費用は80万円ほど。うーーん、安くはない・・・。
土地を分けるって、本当に面倒なことなのですね。

それでも、道筋が見えただけでホッと一安心しました。

高級老人ホーム

さて、92歳の伯母が住んでいるのは、郊外にある高級老人ホームです。
老人ホームといっても、自立している人が入るところなので、
高齢者向きの高級マンションといった感じでしょうか。

自宅を賃貸に出して伯父夫婦が老人ホームに入ったのは、約10年前のことでした。
入居金が5000万〜1億という話を聞いて、びっくりした覚えがあります。

話は色々と聞いていましたけれども、訪ねたのは初めて。
最寄駅まで送迎バスが出ているので、それに乗って行きました。

いやあ、本当にびっくり!
内部は、まるで高級ホテルのよう。
床はふかふかした絨毯敷だし、天井にはシャンデリア。

館内のあちこちにラウンジがあり、入居者が談笑しています。
ライブラリーは、まるでヨーロッパの邸宅のような雰囲気。

麻雀ルームに、ビリヤードルーム、カラオケルームに広いホールなど、
高齢者が楽しめる施設も整っています。

昼食は広々としたレストランで。洋食、和食、中華から選べました。
しかも、グランドピアノの生演奏つき。
わたしの貧弱な頭で想像していたより、ずっとすごい施設でした。

部屋は70平米弱の2L D Kでした。広さは様々なようです。
ミニキッチンも、とてもミニとは言えないような広さだし、
もちろん独立した浴室と洗面所、トイレがあります。
普通のマンションと変わらない感じでした。

大浴場があるので、お風呂はほぼ大浴場に行っているとのこと。
うーーん、羨ましい!

平屋ということもあり、狭小住宅の我が家より、ずっと広く感じました(汗)。
一人暮らしには広すぎるほど。

介護が必要になった時は、隣接した介護棟に移ることになるそうです。
伯父もそこで亡くなりました。
病院に入院することもなく、伯母に看取られての最期でした。

部屋の中には、亡くなった伯父の写真がたくさん飾ってありました。
本当に仲が良かったんだなと感じます。

それにしても、世の中には、こんなに優雅な生活をしている高齢者もいるのですね。

でも、伯父夫婦は、親の資産があったわけではありません。
わたしの祖父も、伯母の父親も共に職業軍人だったので、
戦前はともかく、敗戦後は仕事を失って、とても苦しい生活だったと聞きます。

子どもがいなくて、ずっと共働きだったということもあるのかもしれませんが
自分たちの働きだけで、これだけの施設に入ることができたのは、天晴れと思いました。

寂しそうな伯母

そんな伯母ではありますが、何だかとても寂しそうなのです。

見た目は元気だし、他の入居者の方々とも親しげに会話しています。
わたしとジミ夫も、色々な人に「姪夫婦なの」と紹介されました。

ただ、いつも以上にテンションが高く、饒舌な感じに違和感を覚えました。
伯父が亡くなり一人暮らしになったことも大きいと思いますが、
ちょっと伯母らしくないというか・・・。

よくよく話を聞いてみると、養子となったわたしの従弟が、
まったく伯母を訪ねてこないのが、寂しさの原因のよう。

もちろん、法事などの機会には、顔を合わせるのですが、
伯母のホームに来ることが、ほぼないらしいのです。

伯母の入っているホームには、来客が泊まれる部屋もあるし、
広い駐車場も完備されています。

というか、従弟はわたしと同じ区内在住なので、2時間かからず伯母のホームに行けるはず。
年に一度くらいはご機嫌伺いに来てもいいんじゃないかと感じました。

単にお墓を継ぐためだけの養子なのでしょうか。
しっかりしているとはいえ、伯母は92歳なのですから。

従弟は、自分の実の両親(わたしの父方の叔母夫婦)のところには足繁く通っているようです。
ちなみに叔母夫婦は長野在住です。
子どもたちも、お嫁さん方の祖父母や、長野の祖父母の方に懐いているそうです。

従弟の気持ちもわかるけれど、
養子になった以上は、もう少し養父母を立ててもいいのではと感じるのですが。

なかなかわたしたち夫婦を帰したがらず、「また来てね!」と何度も言う伯母を見て、
元気そうにしているけれど、やっぱり寂しいのだろうなと感じました。
ジミ夫も帰りの電車の中で「⚪︎君(従弟)も、ちょっと冷たいよなあ」と呟いていました。

「⚪︎さん(母)は、ネロリちゃんがいて、色々お世話してくれるから幸せよね」
といつも母を羨ましがる伯母。

母と伯母、どちらが幸せか、わたしにはわかりません。

認知症が進み、今はかろうじてわたしのことが分かるだけの母。
特養の部屋で、不安そうな顔で座っているのを見ると、切ない気持ちになります。

高級老人ホームに入り、元気で、自分の身の回りのこともできるけれど、
訪ねてくれる身内がいない伯母。

わたしの母と伯母は嫁同士ですが、あまり仲がいいとは言えませんでした。
でも、子どもの頃は、伯母にはずいぶん可愛がってもらった思い出があります。
養子になった従弟より、わたしたち姉妹の方が、ずっと伯母と親しかったのです。

幸い我が家からは、乗り換えなしで行ける場所にあるので、
これからは電話だけでなく、たまには伯母のホームを訪ねてみようと思いました。

neroli_1437.jpg
ホームに飾ってあったお花。あちこちにお花が飾ってありました。

家に帰ったら、何だかぐったり疲れてしまいました。
伯母や母を見ていると、自分たちの老後について色々考えてしまいますが
やはり、まずは健康でいることが一番ですね。

さて、今日もまた「3行良かった日記」を書こうと思います。

【今日の良かったこと3つ】
1.自宅敷地の分筆登記の道筋が見えた。
2.伯母がとても喜んでいた。
3.久しぶりにアイスを食べたら、すごく美味しかった!

今夜もいい夢が見られますように。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
コメントや応援クリック、メッセージ、いつもありがとうございます。
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それでは、また・・・。

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Comments 2

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そら

こんにちは。
往復何時間もかけ とても大事な手続き お疲れ様でした。面倒でも いつか 誰かが やらなくてはならないことですね。実家の父は 四男だったのですが 長男が早逝して 次男は 戦後も なかなか戻れず 三男は 面倒な事はやらず 父が 戦後の土地関係など 全て責任を持って処理しました。今思うと 尊敬以外の言葉は見つからないです。

伯母様が ネロリさんご夫婦を とても嬉しそうに 周りの方々に紹介していた姿 目に浮かびました。実子がいても 施設へは ほとんど出向かない人もいますし 老人ホームの入居者達の人間関係も 難しいですね。

伯母様も ひたすら働き 今は 超豪華な老人ホームにいらっしゃるのですから 私から見たら 働いた女性のお手本の様に感じます。

ネロリ
ネロリ
そらさま

そらさま、コメントありがとうございます。
お返事が遅くなり、すみません。

土地に関する手続きって、本当に面倒なものですね。
そらさまのお父様も、本来はお兄様たちがやるべきお仕事を
一手に引き受けて、大変だったでしょうね。

伯母のホームは自立していないと入居できないので、
元気なかたがほとんどですが、それはそれなりに大変な面もありそうです。
気の合う方ばかりではないでしょうし。

ただ、同じ老人ホームでも、介護付きと自立型で、
職員や内部の雰囲気がこうも違うのかと驚きました。
自立型がホテルなら、介護付きは幼稚園みたいな感じです。

年を取るのは仕方ないけれど、人間としての尊厳がなくなるのは
やはり寂しいものですね。