パニック障害〜8年の通院生活、双極性障害、そして寛解へ

ネロリ

Uターン主婦のネロリです。
いつもご訪問いただき、ありがとうございます。

今日は、昨日の記事の続きで、心療内科でパニック障害と診断されてから、
双極性障害になり、寛解するまでのお話です。

初めての方は、こちらからお読みくださいね。

再び不調
   
2004年1月、わたしは44歳になっていました。
前年の暮れに、内科で「パニック障害かもしれない」と言われ、
心療内科の受診を勧められたわたしでしたが、無事に年を越したことで、
あれは単に更年期障害なのではないかと、思うようになりました。

ところが、1月の終わり頃から、また不調がはじまりました。
どういうわけか、音に敏感になりました。
特に、外から時折聞こえてくる防災無線の放送の「ボーーン」という反響音を聞くと
いいようのない不安感に襲われ、このままこの音を聞いていたら気が狂うのではないかと
いてもたってもいられません。

夜だったので家中の雨戸を閉めて、家族のところに行きました。
「外でおかしな音がしない?」と訴えるわたしに、ジミ夫も息子も不思議そうな顔です。
それ以来、似たような音を聞くたびに、不安が募るようになりました。

そして、東京に行くために一人で電車に乗ったときのこと、
「発作が起きたらどうしよう」と思っただけで、ひどい不安感と動悸が襲ってきました。
「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせて、なんとか乗り切りました。

そんなことが続いて、だんだん憂鬱な気分になることが多くなりました。
乗り物に一人で乗ることを想像しただけで、不安で胸が苦しくなるほどです。

そして、突然襲ってくる発作。
そのころは、発作の対処方法も知らなかったので、本当に恐怖でした。

そんな日々が続くと、ちょっとしたきっかけで、胸がザワザワして不安が募ります。
気分が落ち込み、ベッドで寝ていることが増えました。

このままでは、本当に外出できなくなるかもしれない。
一人で外出できなくなって、仕事にもいけなくなったらどうしよう。
そんな理由からでしたが、とうとう専門医を受診することに決めました。

ネットで、パニック障害の患者の会で紹介してある病院のリストを見つけました。
そして、自宅から通院できそうで、土地勘のある場所の病院を探しました。
すでに、知らない場所に一人で行ける自信はありませんでした。

そして、パニック障害の診療をしているクリニックが、
実家に帰る時に通る駅にあるのを見つけて、
思い切って予約をし、生まれて初めて「心療内科」を受診することになりました。
                                                     
心療内科へ

その病院は都心のビルの中にありました。
扉を開けると、すでに何人も患者さんがいて、順番を待っています。
綺麗にお化粧したOL風の若い女性や、主婦っぽい人、サラリーマンも何人かいました。

待ち時間に、本を読んだり雑誌を広げたりしている人もいて、ごく普通の風景です。
もっと暗い雰囲気を予想していたので、意外でした。

受付を済ませると、膨大な量の問診表を渡されました。
今までの病歴から学歴・職歴・家族構成、性格テスト、
どういう症状があるかをチェックするリストなどなど、
ゆっくり書いていたら、1時間くらいゆうにかかりそうな量です。
それを提出して30分ほど待つと、ようやく名前が呼ばれて診察室へ。

診察室は、まるで会社の役員室のような佇まいでした。
お医者様も白衣は着ておらず、ノーネクタイでカジュアルな雰囲気。

ゆったりしたソファに座ると、リラックスした表情の先生が、
先ほどの問診表を見ながら私に質問をしていきます。
人間ドックの成績表を持って行ったので、血液検査は次回でいいと言われました。

初めておかしいと思ったのはいつですか?という先生の問いに
私は堰を切ったように、今までの自分の症状や、不安感、
発作で辛かったことなどを話しました。

発作のときの状況を説明した時に「それは辛かったでしょう。大変でしたね」と言われて
やっと分かってもらえる人ができたと、心から安堵しました。

そして、途中、先生の質問に答えながら、
自分の中で、もやもやしていたものを全部話し終わると、
「あなたは典型的なパニック障害ですね」と診断がくだされました。

そして、これからの治療の方針についての説明がありました。
発作を抑えるために、胃薬を含め5種類の薬を使うこと。

それぞれの薬がどのような症状に効くのかや、
薬が効くのに、ある程度の時間を要することなどの説明がありましたが
「大丈夫、治ります」という言葉に、ここまできてよかったと心から思いました。

通院生活

そして、投薬治療が始まりました。
まずは、パニック発作を抑えることからだったのですが、
やはり少し時間がかかりました。
それでも発作が起きた時に飲む薬があるだけで、心強かったです。

ただ、初診で説明を受けたにもかかわらず、
わたしは、薬を飲んだらすぐに症状が治まると思っていました。
ところが、なかなか思ったようには行きません。
メンタル疾患を治す(寛解)のには、時間がかかることを知りました。

投薬治療が始まってから、一時は良くなったのですが、
その後は、良くなったり悪くなったりの繰り返しでした。

治療を始めて3年。
わたしが48歳の時、長く患っていた父の病状が悪化し、亡くなりました。
そして、今度は自分が初期の卵巣がんと診断され、手術をすることになりました。
手術は成功したものの、一人暮らしになった母に頼られるようになり、
毎週のように実家に通う生活になりました。

父の死、自分の手術、母のことなどでストレスが溜まったためか、
パニック障害だけでなく、うつ病から、双極性障害になってしまいました。
この頃が、一番しんどかったかもしれません。

双極性障害

最初、わたしはうつ病と診断されました。
そして1年ほど経った時でしょうか、今度は双極性障害と言われました。
双極性障害の人の場合、最初はうつ病と診断されることが多いらしいです。

双極性障害は、躁状態になると元気になるため、すっかり治った気になり、
通院をやめてしまったこともありました。
そして、その後にやってくる鬱状態がますます重くなってしまい、
結果、治療が長引いてしまうことになりました。

母との関係が悪化して重いうつ状態になり、1週間ですが、入院したこともあります。
今、振り返ると、母との関係ではいつも悩んでいました。

そして、通院生活が長くなってくると、自分は本当に治るのだろうかと不安になりました。
自分ではずいぶん良くなったと思っていても、なかなか減薬にならないし、
「元気になった」と訴えても、先生はいまいち渋い顔だったのです。

わたしが、「どういう状態になったら、治ったと言えるんですか」と聞くと
「それは、あなたが本来の自分になったと感じた時です」と言われました。

その時は、どういう意味かまったくわかりませんでしたが、今ならわかります。
躁状態の時の自分は、本来のわたしではなかったのです。
色々なお稽古事に手を出し、買い物で散財し、なんでもできるような気分になっていました。

うつ状態は、自分でもわかりますが、
躁状態の時は、まったく自覚がなくて「元気になった」と喜んでいました。

ご主人が双極性障害だという知人がいるのですが、躁状態の時はかなり大変らしく
やはり厄介な病気だなと感じます。

話が逸れてしまいましたが、その後は根気よく通院したおかげで、
54歳の時、ついに投薬治療が終了しました。

寛解を告げられ、もう来なくていいですよときいた時は、
嬉しいというよりも、半信半疑でした。
そして、この先生ともお別れなのだと思うと、何だかとても寂しかったです。

パニック障害の薬

わたしが飲んでいた薬についてですが、古いお薬手帳は処分してしまったので、
記憶もあやふやなのですが、その時々の症状によって、少しずつ変わっていきました。

基本は、SSRI(選択式セロトニン再取り込み阻害薬)で、
はじめはパキシル、その後新薬のジェイゾロフトが出たので、切り替わりました。
今は、パキシルはほとんど使われていないようですね。

そのほかには、リボトリール、メイラックス、デパケン、ランドセン、
頓服としてワイパックス、
入眠剤として、マイスリーやレンドルミンなどが処方されていました。
あとは、頭痛薬のロキソニンです。

最後まで飲んでいたのは、デパケンとランドセンです。
最後の投薬は、お薬手帳によると2013年の10月でした。

パニック発作の症状

パニック発作には、さまざまな症状がありますが、わたしの場合は不安と焦燥感でした。

このままの状態が続くと、気が狂ってしまうという不安。
もう耐えられない、走り出したい、叫びたいという居たたまれない気持ち。
一言でいえば「いてもたってもいられない」という感じでしょうか。

それが電車の中とか、人ごみの中とか、家にたった一人でいるときとか
逃げ場や頼る人のないような状況でばかり起きるのです。

身体的な症状は、頭痛、嘔吐、下痢など。
発作が続くと、最終的に過呼吸を起こします。

どんな時に発作が起きるのかは、全然わかりません。
いつも突然なのです。

そして、必ずつきまとうのが閉所恐怖でした。
閉所恐怖と言っても、狭い場所とは限りません。
閉じ込められる感覚や、逃げ場がない、身体を拘束される感覚です。

例えば、眠りに落ちる瞬間に、眠る=身体の自由が利かなくなるという閉所恐怖で、
発作を起こしてしまったこともあります。
これは、かなりの頻度で起こって、辛かったです。

胆石の仙痛発作で救急搬送された時に、
救急車の中でパニック発作を起こしてしまったことも(汗)。

寛解後も、残った症状

投薬治療が終わった後も、いまだに悩まされているのが閉所恐怖症です。
閉所恐怖のせいで、パニック障害になる前は大丈夫だったのに、
発症後にできなくなったこともあります。

○新幹線などの長距離電車に乗ること。
○飛行機に乗ること。
○歯科医院に行くこと。
○美容院などで背もたれを倒すこと。
○エステや整体
○病院での検査(MRI検査やCT検査)

これらのことができないのは、本当に不便でした。
新幹線は、なんとか自力で乗れるようになりましたが、
飛行機は、バーチャルリアリティ暴露療法を受けて、ようやく乗れるようになりました。
飛行機に乗れるようになった時は、本当にうれしかったです。

その後、歯科と美容院も、なんとかクリアしましたが、
MRI検査だけは、いまだに受けられません。

まずMRI検査を受けるような状況は、そう度々はないわけなので
「慣れる」ということができないし、やはりあの筒の中に入るのが怖いです。

エステは、いまさら受けることはないと思いますが(笑)、
整体には行きたい気持ちがあります。
あのベッドにうつ伏せというのが、怖くてだめなんですよね。

ところで、どの時点で「パニック障害」と診断されるかということですが
パニック発作が頻繁に起きるということと、
そのために「日常生活が困難」と判断された場合ということらしいです。

ただ、それはお医者様が判断することなので、
自己判断で「自分はまだ大丈夫」と決めつけず、
心配なら、やはりメンタルクリニックへ行く方が良いと思います。

おわりに

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わたしがパニック障害になってから寛解までを、書いてみました。
書きながら、色々なことを思い出して、どんどん長くなってしまいました。
すみません。

バーチャルリアリティ暴露療法などは、なかなか得難い体験?なので、
また改めて書いてみたいと思います。

今、また介護うつで、同じ先生にかかっているわたしですが、
やはり、一度メンタル疾患になると、寛解した後も何かの拍子で
再び症状が出てしまうことがあるようです。

母の介護でボロボロになって、8年ぶりにクリニックに行くと
先生は以前とまったく変わっていなくて(そう見えました)
「お久しぶりですね。どうしましたか?」と優しく聞いてくれて、本当に地獄に仏という感じでした。

「早く元気になりたいんです」と訴えると
「まずはゆっくり休むことです。無理に元気になろうとする必要はありませんよ」
と言われてしまいました(汗)。

もし、パニック障害でメンタルクリニックに行かなかったら、
わたしは、その後、どんな人生を歩んだでしょうか?
ちょっと想像がつきません。

ただ、当時はあまりに発作や広場恐怖がひどかったので、
どこかの時点で、きっと病院に行ったとは思います。

パニック障害になる前は、メンタル疾患は特別なものだと思っていましたが、
自分が経験してみて、誰でもなるものなのだとわかりました。

それでも、あの頃はなかなか人には言えず、たとえ言ってもわかってもらえず
辛いこともありました。
そういう思いがあったから、自分のサイトに思いを書き綴ったのかもしれません。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
コメントや応援クリック、メッセージ、いつもありがとうございます。
更新の励みになっています。
それでは、また・・・。

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Comments 2

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そら

長い間 パニック障害で 辛い思いを経験したネロリさんのお気持ち 本当によく分かります。そんな中でも ネロリさんは パートのお仕事も長く続け 偉いなあと思いました。バラを育てる事など プロ並みですし 一つの事を 徹底的に 立派にしているので そんな辛い経験をしたとは 側で見ていては 全然分からないですね。

お母様は 今年の異常な暑さを思うと 本当にいい時期に 特養入所が出来ました。お年寄りにとっては 暑さは あまりにも 酷ですね。自分の身体を守る事で 精一杯の夏です。🥵

私は レクサプロだけの処方で 8週間に 一度の心療内科通院です。本当は 月一度 主治医とお会いしたいのですが〜😆 パニック障害というより 不安障害なので 生まれつきの性格からも来ていて 一生付き合っていくと思う様にしています。🍒

ネロリ
ネロリ
そらさま

そらさま、コメントありがとうございます。

パニック障害でも、きっと症状は人それぞれなのかなとも思いますが、
メンタル疾患の辛さは、みなさん同じですよね。

そらさまの不安障害、胸がザワザワして、不安が募る感じでしょうか?
わたしも、今でも年に1回くらい、パニック発作があるのですが、
始まりは、ザワザワです。

わたしは、そらさまのおっしゃるほど徹底的ではなく、単に凝り性なんだと思います。
若い頃は、興味のあることなら、なんでも手を出してしまうことが多かったです。
ただ、飽きるのも早くて、何ごとも長続きしません(汗)。
中途半端なので、モノにならないんですよね。

>お母様は 今年の異常な暑さを思うと 本当にいい時期に 特養入所が出来ました。
本当にそう思います。
エアコン嫌いな母なので、家にいたらどうなっていたか・・。
今は、プロにお任せしているので、安心です。

どうぞ、そらさまの不安障害が少しでも改善しますように。
わたしも、お薬と友達ですが、気長に治療したいと思います。
いつもありがとうございます。