パニック障害〜初めて発作を起こしてから、病院に行くまで

ネロリ

Uターン主婦のネロリです。
いつもご訪問いただき、ありがとうございます。

昨日の記事で、パニック障害のために歯科に行けなかったことを書きました。
今までも、同じようなことを書いてきましたが、
どういう経緯で、自分がパニック障害だとわかったのかを書いていなかったことに気づきました。

そんなわけで、今回はパニック障害と診断されるまでを書いてみました。


初めての発作

わたしは、子供の頃は特に病弱ということはありませんでした。
大人になってからは、主に消化器系の病気になることが多かったです。

どちらかと言えば、神経質でストレスに弱いタイプではありますが、
30代当時は、まだ大きな病気はしたことがありませんでした。

そんなわたしが、初めてパニック発作を起こしたのは、37歳の冬のことです。
その日、いつも通っている美容院にヘアカットに行きました。
そしていつもと同じようにシャンプーしてもらっていると、突然胸がドキドキしてきて、
気分が悪くなりました。真冬なのに汗もびっしょりかいています。

わたしは、シャンプーの途中で慌ててトイレに駆け込み、そのまま吐いてしまいました。
しばらく休むと何とか気分は落ち着いてきましたが、また洗髪をしようと椅子に座ると
気分が悪くなります。
きっと体調が悪いのだと思い、その日はそのまま帰りました。

そのことがあって以来、わたしは美容院でシャンプーができなくなりました。
行きつけの美容院のシャンプー台の角度が合わないのかもと思い、
他のお店にも行きましたが、どこの美容院に行ってもシャンプーをしようとすると
気分が悪くなりました。

その後、椅子を倒さないまま座ってシャンプーが出来る店をみつけ、
ようやく美容院問題も解決しました。

その頃、ちょうどパニック障害についての記事を、雑誌で読んだことがありました。
その記事にはわたしに起こったのと同じ症状が書いてあったので、
もしかしたら、わたしもパニック障害なのかも・・・と思いましたが、
心療内科や精神科に行くのがためらわれたので、そのままにしていました。
                                                     
もしかして、病気かも?


その後、数年間、美容院は苦手なままでしたが、
その他には大きな支障はなくすごしていました。

ただ、時折、走行中の電車のなかで突然不安な気持ちがつのり、
動悸がして汗をかき、吐き気をもよおすことが、ありました。
でも、しばらく我慢すると自然に治るので、
疲れているのか、それとも自律神経失調症かもしれないと、
そのままやり過ごしていました。

次におかしいと思ったのは、43歳の時、家族でディズニー・シーに行ったときのことです。
「海底二万マイル」というアトラクションで、突然ひどい不安感に襲われました。

激しい動悸と、叫びだしたいような居たたまれない恐怖に、
わたしはじっと目をつむり、手すりを握り締めて耐えました。
降りた後もしばらく気分が悪く、もしかしたら自分は、閉所恐怖症なのではないかと思いました。

その後も、狭い場所や電車の中で、突然ひどい恐怖感や、
動悸・吐き気・頭痛をもよおすことが多くなりました。

落雷のため突然停電になったときは、驚きと恐怖から、
生まれて初めて過呼吸になり失神しそうになりました。

そろそろ40代半ばという年齢もあり、「更年期障害」という言葉が、頭をかすめました。
ただ、どれも1時間もすれば治りますし、翌日には何事もなかったように元気です。

毎年受けている人間ドックでも、十二指腸潰瘍以外には、特に病気も見つかりませんでしたし、
その頃は、そちらの治療の方が忙しくて、時々襲う不愉快な症状については
あまり深刻に考えていませんでした。
                                                     
連続で発作


43歳、2003年の12月のことです。
わたしは関西から上京してきた友人と、日比谷のホテルに泊まっていました。

久しぶりに会った友人と話もはずみ、一緒にディズニーランドに行ったりして
とても楽しく過ごしていましたが、
2日目の朝、起きてしばらくすると、突然息が苦しくなりました。

酷い頭痛と吐き気、叫び出したいような恐怖、窓から飛び降りたい衝動に駆られました。
息ができなくて、このままでは死んでしまうと感じました。

友人に「頭が痛くて、息ができない。どうしよう」と訴えると、持っていた頭痛薬をくれたので
なんとかそれを飲んで、ベッドに横になりました。
身体を丸くしていると、いくらか楽になるような気がしました。
友人には一人で朝食に行ってもらい、そのまま休んでいると、いつのまにか症状は治まりました。

その日は観劇の予定があり、無理かと思いましたが、なんとか観劇することができ、
その後は他の友人とも落ち合って食事をし、楽しい時を過ごしました。

あんなに具合が悪かったのにねと、友人とも話しましたが、
とりあえず元気になってよかったと、またホテルに戻りました。

そして、翌朝は元気に起床し、荷物をまとめてチェックアウトした後、最後の観劇をしました。
最初は元気だったのですが、二幕の半ばから、なんとなくザワザワと「嫌な感じ」がしていました。

そして、観劇後、ビルの地下にあるレストランで、またあの発作が襲ってきました。
今度は前日以上の、酷い吐き気と頭痛です。
私の様子がおかしいのに気づいた友人が、店を出て休んだ方がいいと勧めてくれました。

何とかホテルのロビーまで行きましたが、頭痛と吐き気と息苦しさの他にも
回りにいる人々から自分だけが浮いているような、おかしな浮遊感と、
どうなってしまうんだろうという不安感で、居たたまれない気持ちでした。

このままでは、一人で家まで帰れそうにありません。
当時茨城に住んでいたわたしは、荷物だけ家に送ることにして、
都内にある実家で休ませてもらうことにしました。

荷物を送る手続きなどは、すべて友人がやってくれ、
タクシー乗り場まで連れて行ってくれました。
もし、あの時彼女がいなかったら、おそらくわたしは救急車で病院に運ばれていたと思います。

友人にお礼とお詫びと別れを言いつつ、わたしはタクシーに乗りましたが
実家までせいぜい30分足らずの時間が、永遠のように長く感じました。

途中で何度も吐いてしまい、心配したタクシーの運転手さんが、
コンビニで水を買ってきて飲ませてくれました。

やっと、実家にたどり着き、しばらく横になると、だんだんと治まってきましたが
わたしの様子を見て心配した両親の勧めで、その日は実家に泊めてもらい、
翌日ようやく電車で家に帰りました。
                                                    
ついに病院へ

その後は、発作といえるような突発的な症状は表れませんでしたが、
何となく、だるくて頭が重いまま、何日か過ぎました。
そして、さすがのわたしも、これは病気かもしれないと思い、近所の内科を受診しました。

病院で症状を話すと、血液検査をした後、総合病院でのMRI検査を勧められました。
そして、次の発作はMRI検査の時に起きました。
狭い筒のような機械に入ったとたん、酷い恐怖と息苦しさに襲われて、緊急ボタンを押したのです。

検査技師の方にとても検査に耐えられそうにないと訴えると、
写真を1枚取るたびに機械から出してくれると言うので、何とか再挑戦することにしました。

耳元で鳴り続ける音がとても苦痛で、
心の中で「落ち着け、落ち着け」と呪文のように唱えていました。
検査が終わった後は、しばらく立ち上がれないほど、消耗していました。

そして、結果は異常なし。血液検査も特に異常なしでした。
わたしは内科で、「もしかしたら、“パニック障害”かもしれません」と言われました。
とりあえず年末を無事過ごせるようにと、安定剤と、
急に発作が起きた時のための頓服薬をもらい、帰宅しました。

自分が、パニック障害―――?
やっぱり・・・という気持ちと、誤診じゃないかという気持ちが心の中で交錯していました。

ネットなどでも色々調べましたが、なかなか欲しい情報は見つかりません。
当時パニック障害は、今ほどポピュラーな病気ではなかったのです。

今から思えば、自分を病気と認めたくないというような心境だったのだと思います。
発作が起こらないときは、まったく元気なわけですから。
喉元過ぎれば・・・というやつですね。

そんなわけで、無事に年を越して、またいつもの日々に戻りました。
薬のおかげか、発作もあれから起きなくなりました。
「心配なら、心療内科のある専門の病院へ」という医師の言葉は、そのまま忘れていきました。

長くなったので、続きはまた明日・・・。

この記事について

運営していた趣味系サイトで、パニック障害に関するコンテンツを公開していたことがあり、
その当時の内容をリライトしました。
記事を書いたのは2004年でしたので、今から18年前ですね。

ちょっと古い内容ですが、あの頃は本当にパニック障害の症状に苦しんでいて、
書かずにはいられなかったのだと思います。

2004年当時は、ブログサービスは開始されていたものの、今ほど普及しておらず、
パニック障害の体験談は、ネットを探しても見つからなかったということもあります。

どんな病気に関しても同じだとは思いますが、メンタル疾患においても
なるべく早い段階で病院に行くべきだと思います。
放置していると、治る病気でも治らなくなりますし、治療にも時間がかかってしまいます。

わたしも、その後8年も通院することになってしまいました。
振り返ると、あの頃は、本当に何もわかっていなかったんだなと思います。


おわりに

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関東甲信、東海、九州南部が梅雨明けだそうですね。
わたしも記憶にある限り、6月に梅雨明けなんて初めてです。

今週は忙しくなりそうなので、今日は30分フィットネスに行ってきました。
わたしより年上の方が多いので、暑いから空いているのではと思ったら、
いつも以上に混んでいました。
お姉様がた、すごすぎます。

最近は、どこに行っても自分が年上のことが多いのですが、ここではまだ若輩者。
先輩方を見習って、健康的な生活をしたいと思います。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
コメントや応援クリック、メッセージ、いつもありがとうございます。
更新の励みになっています。
それでは、また・・・。

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